不調改善のカギ~”温める、ほぐす、流す”
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不調改善のカギ~”温める、ほぐす、流す”

痛いマッサージ=効く ???

マッサージの時に生じる痛みには、患部に触れる痛さを除いて大きく分けて2種類あり、それは、痛みの原因から区別することができます。

ひとつは、「筋肉を割ってしまう痛み」もうひとつは「癒着した筋肉をはがす痛み」です。

筋肉は、たくさんの筋繊維が束ねられたような形になっています。それが伸縮することによって、身体が動きます。しかし、筋肉があまり動かないでいると、だんだんと固くなり、コリや疲れの原因の一つとなります。

そこで、しんどいから、肩もみやマッサージをしよう!となるわけです。気をつけないといけないのが、筋繊維の方向です。固まっているものをほぐすからといって、やたらと力を入れてあっちこっちにモミモミすると、痛みがでます。

これが「筋肉を割る痛み」です。さらに、筋繊維の方向に沿っていたとしても、揉み解す力の方向、力加減によってもこの痛みが出てきます。これが一番難しい所で、マッサージの練習をする時などは、練習台になったモデルさんを痛めつけてしまうということが起こったりします。

割らずに固まってしまった筋肉をほぐすには、色々な方法があって、これには経験やテクニックが必要とされます。筋肉をねじったり、ゆらしたり、さまざまな要素を取り入れます。しかし、共通しているのは、 力をかけすぎないということです。

固くなったところを柔らかくした時はついガシガシやりたくなってしまうところですが、人間の身体は外部の刺激から守るように反応するので、強くすればするほど、その場でほぐれたとしても固い身体が出来上がってしまいます。

そして、筋肉自体をある程度ほぐすと、場合によって必要とされるのが「癒着をはがす」のです。これは痛みを伴うことがあります。

固くなった筋肉は、だんだん他の組織とくっついて動きにくくなり、老廃物がたまりやすくなります。例えば太もも、大腿四頭筋。脚のムクミがとれにく かったり、腰痛のある方は、ほとんどの場合この筋肉が硬直し、まわりの筋肉との境目がほとんどわからなくなってしまいます。この癒着をはがすと、今まで固 まっていたものが自由に動くようになるので、筋肉がすぐに柔らかくなりま、す。

この、はがす時が痛いことがあるんですね。ただし、急にははがしません。大腿四頭筋の場合だと、くるぶし、足首、ふくらはぎ、膝の周りを丁寧に揉み解すと痛みがかなり軽減します。

癒着をはがした後は、筋肉がユルユルになります。大腿四頭筋がユルユルになると、キレイな細モモになります。

この二つの痛みの違いは、マッサージが終わったあとに顕著にでてきます。筋肉を割るマッサージの後は、リンパ液が染み出たような感じになり、浮腫ん だりします。はっきり言って、辛いだけのマッサージになってしまいます。なので、痛い=効いている(疲れがとれる)というわけではないんですね。

筋肉が柔らかくなったら、リンパ液を流します。